ただ花瓶に挿してない?シーン別、ハイセンスな花の飾り方
2019.04.11
誰しもが憧れる「花のある生活」。特別に花を美しく感じる季節を迎えた今、実践したいなと考えている人も多いのでは。でも、ついつい、いつもと同じフラワーベースに、ただお花屋さんで買ってきたものをそのまま生けてしまいがち。実はちょっとしたコツを押さえれば、さらに素敵かつ機能的に花を飾ることができるんです。人気のフラワーショップ「アプリボアゼ」の店主、兼松さんに、シーン別での花の選び方&飾り方を教えてもらいました。
■01.ダイニングには主張しすぎない花を
家族が顔を向かい合わせるテーブルには、会話を邪魔しない背の低い花がおすすめ。ビタミンカラーの明るい花を選べば、食卓が華やぎます。中心に置いたキャンドルを灯せば、ディナータイムもロマンチックに。
★アドバイス
背の低い花を飾りたいときは、リースにして置きましょう。ミモザは50~60㎝の枝2本を使用。きれいな正円ではなく、楕円くらいの作り込み過ぎない、ナチュラルな雰囲気が素敵な空間を演出してくれます。
使った花/ミモザ
■02.最初に目に入る玄関には、背の高い枝ものを
人が出入りする場所には、上にすらりと伸びるものが邪魔にならずに飾ることができます。枝だけでなく、さらに丸いシルエットのアジサイも一緒に添えることで、季節感もばっちり。玄関まで迎えに行くのも、送り出すのも楽しみになります。
★アドバイス
花瓶の高さにもよりますが、枝は90㎝くらいが見映えもあり、格好がつきます。口の広い花瓶の場合は、枝が動かないよう、口元にボリュームのある花を添えて安定させてください。
使った花/木いちご、アジサイ
■03.リビングには身近な花を主役に
家の中で長い時間を過ごすリビングには、インテリアに馴染む落ち着いたカラーの花を。サイドテーブルに置いたときに、座った目線でも気にならないように、コンパクトにまとめるようにアレンジするのがベターです。
★アドバイス
クリスマスローズは、うつむき加減で咲く花ですが、花の向きを調整して、上向きや横向きなど飾り方を工夫しましょう。壁を除いた3方向を意識して、ツルで花の向きを固定。ツルの端を遊ばせることで、動きのあるシルエットになります。
使った花/クリスマスローズ、ハゴロモジャスミン
■04.寝室にはアロマとして香るものを
癒しの効果が香りに含まれると言われるスイートピー。春の日差しのような甘い香りは、天然のルームフレグランスに。花の形がわかりづらいので、横にアネモネを置いて印象を引き締めてみてください。
★アドバイス
同じ色でも濃淡があり表情が違うスイートピーは、束ねるとふんわりしたフォルムで優しい印象になります。売られているものは葉が付いていないことが多いので、口の細い花瓶がおすすめです。
使った花/スイートピー(左)、アネモネ(右)
■05.キッチンでは育つ楽しみを見つけて
毎日立つキッチンには、育つ過程を愛でることのできる花を。球根ならば、芽が出て花が開くまで、時間をかけて楽しめます。特に原種のチューリップは小柄なので、料理をする際にも場所をとらず、ぴったりです。
★アドバイス球根から育てる花は、ガラスの容器に入れてあえて根を見せましょう。チューリップのみだと安定しないので、苔を一緒に入れると飾りやすくなります。口の広い花瓶やグラスで花を遊ばせましょう。
使った花/チューリップ
■06.身支度する洗面所には清潔感を意識した花を
手を洗うときにふと目に入るような、花と水の揺れを感じる飾り方が◎。茎が折れた花や、花瓶に長く活けた花を最後まで楽しむのにも良いです。器に普段使いの食器などを使えば、新鮮な印象に。
★アドバイス
メインの花と合わせて、華奢なものを2~3種類浮かべると寂しくならず、バランス良く飾れます。初夏にかけて咲くクレマチスをメインに、涼しげな色でまとめると清潔感のある印象になります。
使った花/クレマチス、パンジー、コアニー、つる日草
■07.廊下などのふとした場所につるす
花束を壁に飾れば、インテリアのアクセントに。花の長さをそろえなくても、無造作感があってオシャレ。カーテンレールや壁など、好きな場所につるしてみましょう。ドライフラワーとして、淡い色になっていく姿も楽しんで。
★アドバイス
3~4種類の花を中心に花束を作りましょう。リネンのリボンを結んで、ナチュラルなスタイリングに。チューリップなど、茎に水分を多く含む花はドライしにくいので避けましょう。
使った花/ミモザ、アジサイ、ユーカリ
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