40歳からの若見えメソッドを始めよう
2020.06.16
形成外科の教授に聞いた、科学的若見えの法則
女性の永遠のテーマである“美しさ”。年齢相応の美しさがあると思いつつも「老けたくない」「若々しくいたい」と思うのは女の性。アメリカでは見た目年齢を“リアルエイジ”と呼び、雇用などでは実年齢よりも重要視されているようです。そこで、若見えするためには何をすべきかを徹底調査しました。早速、今日から若見えの法則を取り入れてみましょう。
■担当直入に伺いますが、人は見た目のどこで若さを判断しているのでしょうか?
A. 一番年齢を感じるのは、「ほうれい線」ですね。シワの中でもかなり目立ちますし、顔のたるみ・ゆるみからくるほうれい線は、見た目の年齢を一気に上げてしまうファクターです。
■では、ほうれい線が深くなってしまったらどうしたら良いのでしょうか?
A. 正直言いますと、一度深くなってしまったら美容医療に頼るほかないでしょう。だからこそ、そうならないように予防することが一番大切です。最も効果的な予防法は、シンプルですが「紫外線に極力当たらない」ということです。
■一定量は紫外線に当たらないといけないという話もありますが、いかがでしょうか?
A. 昔はビタミンDを形成するために日を浴びたほうがよいという時代もありましたが、飽食の現代では日焼けはデメリットしかありません。肌老化の8割は太陽光が原因なんですよ。紫外線のUVA(長波長)はシワ・たるみに、UVB(中波長)はシミに影響すると言われているので、両方ともに防いだほうがよいですね。
■SPFの高いUVクリームを使うことが重要なのでしょうか?
A. SPFの高いものは紫外線の防止効果が高く、その分長時間効果がある反面、肌への負担が大きいのが難点。最近では、SPFが高く肌に優しいものも多く出ていますが、SPFが高くても日焼け止めの劣化や汗をかくなどの要因もあるので、容易にSPFの数値が高いものを選ぶのではなく、街歩き程度の外出であれば、SPF30ぐらいのものを2~3時間ごとに塗り直すことが大切です。
■たるみというのは、紫外線意外に原因はないのでしょうか?
A. 目の周りに関しては皮膚だけではなく、眼球を支える眼窩隔膜という膜が加齢により緩んでくると眼球周りの脂肪が重力で下垂して下まぶたのたるみとして出っ張ってきます。一方で上まぶたはくぼんでしまいます。これに関しては予防することが難しく、改善させるためには美容外科的アプローチが必要になります。また、上まぶたをつり上げる筋肉(上眼瞼筋)が緩んでしまって起こる眼瞼下垂もエイジングサインのひとつ。目をよく擦る癖がある人やコンタクトレンズ(特にハードレンズ)を毎日出し入れしている人は上眼瞼挙筋の腱膜が緩んでしまいやすく、年齢以上に下垂が早く進行します。
■眼瞼下垂だとどう老け見えになるんですか?
A. 目の開きが悪くなり、目が小さく見えること自体、見た目年齢が一気に上がります。また、上眼瞼挙筋が緩むと、額の筋肉を使って目を開くことになるので、額にシワができるようになります。加齢性の眼瞼下垂は保険適用で手術ができますので、気になる人は一度調べてみるのも良いかもしれませんね。
■その他に若見えのためにトライした方がよいことってありますか?
A. 顔のパーツで言うと、口元は結構年齢が出ます。特に歯が見えるか見えないかはかなり大きいですね。美貌の問題は置いておくと、出っ歯の人というのは若く見えることが多いんです。ただ、出っ歯でも噛み合わせがよくない状態だと結果的に歯を失うことになりますので、できることならば歯列矯正をすることをおすすめします。
■年齢を重ねてからの歯列矯正は、ハードルが高い気がしますがいかがでしょうか?
A. 私の患者さまでも50代、60代から歯列矯正を始める人が増えています。人生100歳時代も見えている今、歯を残したいのならばいくつになってもトライするのは良いと思いますよ。
イラスト 南 夏希
今回教えてくれたのは・・・