medium 霊媒探偵 城塚翡翠

medium 霊媒探偵 城塚翡翠

2019.10.27

みなさまこんにちは、日曜日担当の編集部Rです。

だんだんと寒くなってきて、季節の変化を感じますね。
秋といえば、食欲の秋、運動の秋、そして読書の秋!ということで、
今日は、最近読んで、とても面白かった本についてご紹介します。

私は、本が好きで、小説、自己啓発本、図鑑、漫画、解説書、雑誌など…
いろいろなジャンルの本を読みます。おそらく活字が好きみたいなので、
新聞を読むのも好きですし、タイピングも苦じゃないです。

小説だと、ミステリー小説をよく読むのですが、
最近読んで面白かったのが、こちらの本『medium 霊媒探偵 城塚翡翠』。

作者は、『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビューした相沢沙呼さん。繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描かれる方です。ミステリや青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいで活躍。最近では、『小説の神様』の実写映画化が決まり、話題となっています。

本

美しいイラストのカバーに目がいくのですが、
その下の帯「すべてが、伏線。」の一言もなかなか勝負に出ていると思いませんか…?

この時点で非常に気になっていて、どういうことだろうと思っていたのですが、読んで分かりました。
この一言で勝負とかではなく、この一言しか言えなかったんだな、ということです。

ちなみにカバーイラストは、映像化が話題の今村昌弘さんのデビュー作『屍人荘の殺人』のカバーも描いている遠田志帆さん。最近よく見かけるのではないでしょうか。

本

これに合わせて、帯裏の書店員さんのコメントを見てください。
見事にみんな、絶叫(笑)。内容がすごく気になってきませんか?

内容は、推理作家として難事件を解決してきた香月史郎が、心に傷を負った女性、城塚翡翠と出会ったところから始まります。彼女は霊媒であり、死者の言葉を伝えることができる。しかし、そこに証拠能力がありません。そのため、香月は、霊視と論理の力を組み合わせて、数々の難事件に立ち向かっていきます。一方その頃、巷では、姿なき連続殺人鬼が、人々を驚かしていました。一切の証拠を残さない殺人鬼を追い詰めることができるのは、翡翠の霊能力のみ。しかし、殺人鬼の魔の手は、密かに翡翠へと迫っていてー、というのがこの本のおおまかなあらすじです。

これを聞いただけだと、ただのバディ探偵小説じゃないかと思いますよね。
だけどそうじゃないんです!読み進めていくうちに感じる不気味さと違和感が繋がっていき、最後に衝撃の事実が待っています。何となく予想がついた方もいると思いますが、そうじゃないんです!(笑)。裏切られまくる結末に、叫びたくなるような、何が起きたのか分からず混乱して頭を抱えてしまうような、そんな小説に初めて出合いました。上手に説明できたらいいのですが、帯に書いてあるように、いたるところに伏線が張り巡らされているため、何を話そうとしてもネタバレになってしまいそうで、話せないのが本当に悔しい。

だから早く色んな人に読んで欲しいです!
読んだ後、誰かに伝えたくてうずうずすること間違いなしなので。

良い意味での問題作といわれていて、今年のミステリー賞のなんらかにはランクインするだろうと噂されています。私の予想ですが、映像化しそうな気がします。もっと話題になる前に、一足お先に読んでみてはいかがでしょうか。

 

編集部R

 

 

 

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